軽井沢の美術館・博物館
軽井沢には美術館、博物館が多い。新・旧軽井沢、中軽井沢、南軽井沢さらには御代田と各地区に分散している。そのため、夏季シーズンには便利な軽井沢美術館巡り巡回バスがある。シーズン以外は車で回らない限りかなり不便だ。都心と変わらない本格的な美術館も多く、アートファンにとっては魅力的な場所でもある。
洋画家・脇田和氏の個人美術館。館内に展示されている作品は、子供や鳥をモチーフにした油絵や版画などで、見ているだけで心が温まるものが多い。建物の基本設計も氏によるもの。それだけに曲線を使った斬新な外観や、鑑賞スペースと作品との調和など、随所に芸術性が感じられます。館内には中庭を望めるティルームもあり、ちょっとした休憩に最適。年に数回開催している企画展も楽しみ。
脇田美術館
33、000uの広い敷地に建つ。館内には、アンディ・ウォーホルやジャスパー・ジョーンズをはじめ、リキテンスタイン、カンディンスキーなど、海外のポップ&モダーンアート作品が展示されております。絵画から彫刻、映像など幅広いジャンルが揃っており、ゆったりしたレイアウトで、心行くまで鑑賞できます。木立に囲まれた中庭も素晴らしい。巨大な彫刻やオブジェが点在し、芸術散歩が楽しめます。静かに流れる清流の音も涼しい。ゆっくりと作品の余韻に浸るなら、館内にあるティールームが最適。
セゾン現代美術館
田崎美術館
山岳画家で昭和50年に文化勲章を受賞した故田崎廣助氏の作品を保存、展示する個人美術館。阿蘇山、浅間山、富士山など、生涯に亘り日本の山々をモチーフに描きつづけた氏ですが、特に晩年は第二の故郷として愛した軽井沢の三笠にアトリエを持ち、浅間山の作品を多く残しました。セザンヌに傾倒しつつも、田崎氏の作風は男性的な迫力と独特の色彩で、白を基調とした明るい建物の中で、それぞれの作品が力強く語りかけてくれる感がします。浅間山への思いを綴った碑もあります。
軽井沢タリアセンのある塩沢湖
自然豊かな塩沢湖を中心に、個性的な美術館や博物館が点在するエリア。ペイネ美術館など3つのミュージアムと豊富なレクレーション施設をもつ軽井沢タリアセンは、このエリア最大のアミューズメントスポットです。周辺にはメルヘンの世界に浸れる「軽井沢絵本の森美術館」や「エルツおもちゃ博物館」「ル・ヴァン美術館」などがあり、子供はもちろん大人も楽しめます。
深沢紅子野の花美術館は、旧軽井沢にあった明治時代の木造洋館を移築・復元したものです。軽井沢で夏を過し、高原の野の花を描き続けた深沢紅子の作品を展示しております。季節に合った野草の水彩画を中心に、油彩画、リトグラフ、挿絵などのほか、創作活動の現場となったアトリエも再現されています。
深沢紅子野の花美術館
ペイネ美術館
愛と平和をテーマにしたフランス人画家、レイモン・ペイネの美術館。原画やリトグラフ、ポスター、愛用の画材など多くのコレクションの中から常時50点あまりを展示しております。この木造建築は、建築家アントニン・レイモンドの別荘を移築・改造したものです。
エルツおもちゃ博物館
チェコとの国境に近いドイツのエルツ地方のおもちゃを集めた博物館。木製のくるみ割人形やパイプ人形など、鮮やかな色彩と素朴な風合い、繊細な技術が調和した品々は300年以上にわたり、クリスマスに欠かせない装飾品として世界中で愛されてきたものです。..このほかエルツ地方の歴史や風土も紹介しています。
軽井沢絵本の森美術館
ル・ヴァン美術館
南ケ丘美術館三五荘
ル・ヴァンとはフランス語で風のこと。与謝野晶子や棟方志功など、文化学院の教育に携わった芸術家の絵画や書などを展示しています。建物は1921年(大正10)の創業当時の校舎を再現したものです。
古今東西の芸術と文化をテーマに、ワイエスなどの近代アートや陶芸品のほか屏風、壷といった古美術品まで幅広く収蔵している。広い敷地内にはモダンな建物の新館や、木立に囲まれた庭園、江戸時代末期の豪農の家を移築した三五荘があります。
森の中にたたずむ山小屋風のメルヘンチックな建物は、絵本の世界から抜け出してきたかのような感がします。木と石の持ち味を生かした建物の中では、欧米を中心に世界中から集めた絵本とその原画を展示しています。別棟に原書1800冊を収蔵する図書館や、ハーブティーが飲めるティールームもあります。絵本は子供のものと決めつけずに鑑賞してみれば、意外に奥深い絵本の魅力にとりつかれそう。
メルシャン軽井沢美術館
ウイスキー蒸留釜
軽井沢モルトウイスキーで知られるメルシャンが開設した美術館。
施設内には、ウイスキー蒸留所を中心に、美術館、レストラン棟、ミュージアムショップが建ち並んでいます。ウイスキー蒸留所内の樽貯蔵庫を改修して作られた美術館は、ルーブル美術館の内装なども手掛けたフランスの建築家ジャン・ミシェル・ヴィルモットの設計で、ヨーロッパを中心に近・現代美術品を展示しています。
ウイスキー蒸留所では製造過程も見学できます。軽井沢モルトの試飲もできます。アートだけでなく、味覚も磨くことができる楽しい美術館ですね。
旧三笠ホテル
褐色の外壁に白いアーチ型の窓枠が印象的な2階建ての洋館。1904年(明治37)に実業家山本直良が純西洋式木造ホテルとして建築、翌々年に営業を開始した三笠ホテルは、当時の軽井沢の一大社交場となりました。ベッドや暖炉、水洗トイレまで備え、当時としては贅を尽したホテルで、皇族や著名財界人たちが毎夜華麗なパーティーを行い「軽井沢の鹿鳴館」として名を馳せたといいます。利用していた著名人には近衛文麿、有島武郎、大隈重信などそうそうたるメンバーが名を連ね、政財界の注目の場でした。1980年(昭和55)に国の重要文化財に指定され、現在は一般公開されており
ます。館内では幾何学模様のガラス窓、天井の意匠や、有島生馬デザインによる三笠のマークをあしらった洋ダンス、猫足型のバスタブなど随所に見るべきものが多く、華やかな時代を偲ぶことができます。

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ペイネの象徴的作品