バース
バースは1日125万gを越す湯が湧き出す、英国随一の温泉場。2000年あまり前、古代ローマ人がここに温泉保養所を開いたのが町の始まり。バス(bath)の語源となった事でも知られる。18世紀には鉱泉を飲む習慣が盛んになり、貴族の社交場として栄えた。今では世界中から多くの人が訪れる。華やかさと歴史的遺産が持つ厳かさが混在する興味深い町だ。
バース市内
ローマ浴場跡
19世紀末に発見された浴場跡。イギリスがローマ帝国の支配下にあったころのものが、当時のまま保存されている。生活用品や、コイン、ローマの女神・ミネルバの胸像などの出土品も興味深い。グレート・バースという最大の浴場跡は、現在でも鉱泉湯で満たされているが、鉄分が多くて入浴することはできない。その横にあるパンプ・ルームは、18世紀に上流階級の社交場として建てられた。今はティールームにもなっている。
973年、カンタベリーとヨークから大司教を招き、イングランドを最初に統一したサクソン王エドガーの戴冠式が行われた由緒ある寺院。現在の寺院は15世紀に、当時の司教だったオリバー・キングによって再建された。
西側正面にはキング司教が見た夢に基づいて作られた梯子をのぼる天使たちの彫像がある。ステンドグラスはゴシック建築の傑作として有名。
バース寺院
ジョン・ウッド・ヤンガーによるデザインの18世紀のタウンハウス。彼の傑作のひとつであり、建物の前には美しい庭園が広がる。半月に弧を描く曲線は見事。
地下にはキッチン博物館と売店がある。
ロイヤル・クレッセント →
ストーンヘンジ
ソールズベリーから北へ16q離れたところにある巨石遺跡。紀元前2150年から1250年にかけて作られたと考えられ、直径30mの円周上に高さ4mあまりの石柱が何本も並んでいる。
石柱は30個で構成されていたとみられるが、現在は17個しか残っていない。石柱の上には横置きの石がつながっていて、最も内側のリングには60個の小さめの石がさらに並べられていた。現在はその石も21個となっている。夏至の日になるとヒール・ストーンと呼ばれる中央の石から太陽が昇り祭壇を照らすことから天体観測のために作られたとする説や、古代宗教のドルイド教の祭祀のために使用されたという説などがある。石柱はおよそ10km離れたマルボローの丘から運んだものと考えられているが、全部で50トンもある石をこの地に運ぶためにはおよそ600人の人手が必要だったと推定されている。それにしても今流行りの言葉で言えば「何でだろう」につきる。
今でも謎いっぱい、神秘的な気持ちにさせるストーンヘンジ

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バース〜ストーンヘンジ