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ミラノ〜ボローニャ
ミラノはイタリアの他の都市に比べると、歴史上では控えめな存在であったが、近代に入り地の利の良さと勤勉さでイタリア経済・工業の中心地となった。今や、ファッション、インテリア、ハイテク、出版、広告などの分野で世界をリードする存在である。しかし、大都会のミラノも、14世紀のイタリア・ゴシック建築の最高峰に位置するドゥオモを中心に意外とこじんまりしている。また、急激に発展した反動で大都会の持つ問題を一挙に抱え込み混乱も多い。
古くて新しい町というところか。
ミラノと言えば真っ先に浮かぶのがこのドゥオモだ。イタリアのゴシック建築の最高傑作と言える荘厳な建築である。
ガレアッツオ・ヴィスコンティの命によって1386年に着工、完成したのは1887年。なんと500年もの歳月をかけて造られた。教会建築物としてはバチカンのサン・ピエトロ大寺院についで大きく、空に向かってそびえる何本もの尖塔をもつ姿は圧巻だ。頂上にはミラノの町を守るという黄金のサンタ・マリア像がきらめき、そのファサードは朝、昼、夜と微妙に表情を変える。内部は5つの身廊に分かれており、15〜16世紀のステンドグラスが荘厳な雰囲気を醸し出している。エレベータで屋上に登れば、ミラノ市街が見渡せる。
ドゥオモ
ドゥオモの屋上
屋上から広場を見たところ
広場の賑わい
ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエレ2世
ドゥオモ広場とスカラ広場を結ぶアーケードで、長さ200m、高さ32m。1877年に完成。天井はガラス張りで、十文字に交差する地点にはヨーロッパ、アメリカ、アジア、アフリカの4大陸をイメージした絵が描かれており、歩道にもさまざまな大理石で模様が描かれており、見ているだけで楽しい。アーケードの中はプラダ本店や書籍のリッツォーリのほか、観光客向けの衣料品、テラスのあるバール(喫茶店)などが並んでおり、高級店が多く、優雅な雰囲気を醸し出している。
ドアーマンに迎えられ入ったプラダ本店は、日本人観光客で一杯で、特に地下1階のデーパック売り場は超混雑していた。
ファッショナブルなポリス
ガレリアのガラス天井
スカラ座はオペラ劇場としては世界屈指の存在である。現在の建物は1946年に建てられたものだが、創設の歴史は1778年に遡る。これまでにロッシーニ、プッチーニ、ヴェルディらによる名作の初演がされてきた。約3000人収容でき、インテリアも格調高い。
オペラの殿堂、スカラ座
スフォルツェスコ城
ルネッサンス期の建物としてはミラノで最大規模なのが、この城である。1368年にヴィスコンティ家の命で造り始めた基礎部分に、1450年に追加設計をしたのがフランチェスコ・スフォルツァーである。破損がひどく放置されていたのを今世紀になって修復した。写真中央の塔は1452年にフィラーレーテによって作られたものを複製。
中庭を囲んでいる回廊が考古美術館の展示室になっており、ミケランジェロの遺作である「ロンダーニのピエタ」をはじめとする数々の作品が展示されている。
サンタ・マリア・デル・グラツィエ教会
修道院の食堂に描かれたレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」。この作品はルネッサンス芸術の最高峰とも言われ、フレスコ画が一般的だった当時の常識を破って、油絵で描かれている。長期に亘る修復作業が無事完了より鮮明になった。
ミラノ(MILANO)
ボローニャ(BOLOGNA)
大学の町ボローニャは人口の1/4が学生と言われている。ローマとミラノを結ぶ幹線鉄道上にあり、ほとんど毎時急行が到着する。ローマから3時間半、ミラノから2時間。小さな町なので中心部は歩いて回れる。日本ではここで毎年開催される「国際絵本原画展」が有名。
ポルティコ(柱廊)という屋根付の通路が建物の下にあり、雨の心配不要
町の中心にマジョーレ広場とネットゥーノ広場が隣接している
ボローニャの斜塔アジネッリ塔、高さ97m
サン・ペトロニオ聖堂。

13世紀に建設が始められた巨大な建物の上部は、700年経った現在未だに完成していない。むき出しの石がそのまま露出している。
しかし、内部は壮麗そのもの。
市役所 →
一部が絵画館になっている。また、1階に観光案内所があり、市内案内のパンフレットを取りに寄ったが、かなり無愛想な対応だった。