四季の美しさ
 平成15年5月28日撮影
初夏の風景
三宝寺池  その1
井の頭池や善福寺池などの武蔵野三大湧水池のひとつで、武蔵野台地の地下水が湧出し出来た池です。
昔から水量が多く夏でも冬でも、容易に枯れなかったと云われましたが、周辺の市街化などの環境変化により年々湧水が減少し、現在地下水を汲み上げて補給しています。
江戸時代には、池の小島に弁天様が祀られ、流域四十余か村の農民が「講」をつくって尊崇していました。
池の周辺の木々は今も変わることなく、四季を通じて美しい自然を見せてくれます。
四季の変化による自然の美しさには大いに感激させられます。一日の間にも刻々と変化し、瞬時として同じ風景はありません。かってあのモネが「ルーアン大聖堂」とか「積み藁」の風景を、時を追って何枚も描き続けた気持ちがよく分かります。
三宝寺池のベストビュー4点を、夏と秋同じ場所で撮影したものをご紹介します。

三宝寺池は、昭和30年頃までは冷たく澄んだ湧水をたたえた池でした。そのため、東京では珍しい沼沢植物が生育しており、昭和10年(1935)に「三宝寺池沼沢植物群落」として国の天然記念物に指定されました。指定当時は、大きなハンノキは少なく、中の島にはカキツバタが一面に咲き乱れ、シャクジイタヌキモやジュンサイ等の貴重な沼沢植物が見られました。
しかし、昭和30年代以降の急激な都市化に伴なう湧水の減少により池の水温の上昇や水質の悪化が進んでいます。また、昔は人々が生活のため刈り取っていたハンノキやヨシ、マコモが放置されて繁茂したことにより池の環境が大き
く変化し、貴重な植物の多くが消滅してしまいました。この状況を改善するため、専門家や文化庁の指導・助言のもと、ハンノキの萌芽更新やヨシ等の大型水生植物の刈り取り等、以前の環境を回復させるための管理を進めています。その結果、カキツバタやミツガシワ、ハンゲショウ、コウホネ等の貴重な植物は順調に増え消滅した植物も少しずつ回復しています。
(公園内の説明板より転記)

三宝寺池の中でお気に入りの風景です。
水中からハンノキが繁り独特の景観をつくっております。私の感激が写真では十分に表す事が出来ません。街中にこんな風景が存在することが信じられない感じです。
周囲は深い木々に囲まれ、都心の公園でよく見られるような高層ビルが顔を出すこともなく、深山の趣があり静寂が支配しております。
5月から8月にかけて花開く。
午前中はキレイだが、午後3時を過ぎると花は閉じてくる。

晩秋の風景 
 平成14年11月29日撮影
天然記念物「沼沢植物群落」
浮島とハンノキ
池に横たわるシラカシの大木
コウホネの群生
すいれん