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公園内の珍しい建物
王の広場近くのメインストリート
ゴシック地区の裏通り
ガウディ作のグエル公園、色鮮やかなモザイクやベンチが幻想的。
ガウディ作の建物、カサ・ミラ。
最上階は美術館になっている。
サグラダ・ファミリア教会
バルセロナ〜モンセラット Barcelona〜Montserrat
バルセロナ
飛行機が地中海の陽光降り注ぐ都市バルセロナの上空に近づくと、特異な形をした8本の優雅な尖塔が見える。カタルーニャ自治州の州都バルセロナは、人口164万人のスペイン第2の都市。この街に立つ高さ107mの巨大な塔こそ、「建築美の求道者」アントニオ・ガウディの傑作、サグラダ・ファミリア(聖家族贖罪)教会である。1882年に着工した工事は、今も続行中の"未完の大作"だ。
この世界的建築家は、自分をスペイン人ではなく、カタルーニャ人であり、地中海人であると称した。カタルーニャ自治州は、確かに独自の歴史を持つ。ことに12〜15世紀、地中海貿易で巨万の富を築いたカタルーニャは、西のアラゴンと連合王国を形成。その支配はナポリ、シチリアにまでおよんだ。19世紀のバルセロナは、産業革命を成功させ、カタルーニャ文化の再興運動は"カタルーニャ・ルネサンス"として開花。ガウディは、建築史上に残る名作を次々に生み出した。さらに20世紀には、ピカソ、ミロ、ダリなど、既成の概念を打ち破る芸術家を輩出した。"異端の美"を育む地中海都市の空気が、今も旅人を酔わせる。
王の広場
この広場は、かってバルセロナ伯爵の館、その後14〜15世紀バルセロナを支配したアラゴン王宮の敷地の一部で、英雄コロンブスを迎えた場所。王宮と、同じ建物内にあるサンタアゲタ王宮礼拝堂は、14世紀のゴシック様式。また、同建物内のアラゴン王国古文書館は、15世紀の建造。
カテドラル
このファサード(正面)は20世紀になつてようやく完成した。
カテドラル内部
1298年に着工され、約150年かけて大部分が完成したゴシック様式の大寺院。内部は3つの身廊と29の礼拝堂からなる。
モンセラット
丸みを帯びた巨大な岩塊が幾重にも重なり、断崖絶壁をつくる。天の配剤としか言いようのない造形の妙・・・。バルセロナから北西60kmにあり、「鋸で挽かれた山」を意味する。高さ1236mの奇岩の山モンセラット。
中腹のわずかな平地に建てられた修道院には、「黒いマリア」が祀られカタルーニャの人々の篤い信仰の対象となってきた。また、この異形の山は、多くの作家や音楽家の想像力を刺激せずにはおかなかった。文豪ゲーテはこの山を「魔の山」と形容し、音楽家ワーグナーは楽劇「パルジファル」の舞台とした。そして、「すべては、大自然という偉大な著作物から生まれてくる」と語った建築家ガウディは、バルセロナのサグラダ・ファミリア教会のイメージを説明する際、このモンセラットの岩山を引用したといわれる。
修道院
修道院正面の彫像
修道院の全景
この辺りは自然の風化によってできた岩山。標高723mのところにベネディクト会の修道院がある。ケーブルカーで展望台へ上がることができ、晴れた日には北側にピレネー山脈も見える。
このケーブルが実にお粗末なもので、無事に降りてこれるのか不安だった。
修道院は1023年の創設。ナポレオンのピレネー越えの際に破壊され、現存する当時の建物は少ない。ほとんどは19世紀以降に再建された。
修道院前庭から見た全景
修道院の内部。右はロマネスク様式の「黒いマリア」像