箱 根
日本を代表する観光地。国内外から年間2,000万人の観光客が来遊する。富士山を始め素晴らしい景観が楽しめるが、加えて温泉が豊富なことだ。その歴史を辿ると、江戸時代から湯治場として栄え、箱根湯本、塔之沢、宮ノ下、堂ヶ島、底倉、木賀、芦之湯と「箱根七湯」と呼ばれていた。近年、大平台、小涌谷、強羅、宮城野、二ノ平、仙石原、姥子、湯ノ花沢、蛸川、芦ノ湖が加わり「箱根十七湯」となり、その泉質も効能も多くの種類を持ち、将に温泉天国ともいえる。また、芦ノ湖や大湧谷に代表される雄大な自然を始め、設備の整った美術館やレジャー施設、ハイキングコースなど、さまざまな遊びの要素が揃っており、家族連れ、カップルなどあらゆる人々に愛される一大観光地として発展してきた。
大涌谷
約3,000年前に起きた箱根火山の水蒸気爆発でできた神山爆裂火口の跡。現在も約80ケ所の噴出口から強い硫黄臭とともに白煙が噴出している。
大涌谷の噴出地は駐車場近くの閻魔台と、その東側に広がる地獄沢の2ケ所ある。見学できるのは閻魔台のみで、1周約630mの大涌谷自然研究路が設けられている。弘法大師が建立したと伝わる大涌谷延命地蔵尊の立つ入り口から、大きな岩がゴロゴロと転がる荒涼とした山肌を登ると、突き当りが白煙の立ち込める閻魔台。一角には名物・黒タマゴを売る玉子茶屋があり、吹き出る温泉で卵を茹でる様子が眺められる。この黒玉子を食べると7年延命すると言われ人気が高い。
芦ノ湖〜仙石原
大涌谷から見る富士山も素晴らしい
大涌谷駐車場から見た富士山2005.11.1
芦ノ湖箱根観光の定番スポット。箱根内外輪山の豊かな緑に包まれた湖。湖水を滑るように走る豪華な海賊船や外輪船、双胴船などに乗っての観光遊覧は素晴らしい。特に秋、湖面に映える紅葉はいつまで見ても飽きることがない。暮色に佇む富士のシルエットは感激もの。
海賊船ビクトリア号
文字通り錦秋
仙石原秋の仙石原で、風に一斉に揺れるススキは箱根の風物詩の一つ。6月頃に青々と成長し、高さ1〜2mに育つ。初秋には穂先に小さな花がたくさん咲き、これが風に揺れて光を乱反射するため、金波銀波にたとえられる美しい風景を作り出す。仙石原の遊歩道に立つとほぼ目の高さに穂が揺れ、まるで大海に浮かんでいるような気分が味わえる。別名はオバナと言い、秋の七草の一つでもあり、俳句などにもよく詠まれている。
飯田蛇笏

をりをりて
 はらりとおもき
   すすきかな
箱根仙石原温泉は、標高700m前後の広い草原に開けた温泉リゾート。大正から昭和にかけて欧米型の避暑地として開発された歴史があり、箱根の他の地区に比べて自然がよく保存されているのも特徴です。
箱根湿性花園約3万uの広い園地に、日本各地の湿地帯で見られる植物などが約1700種類生育し、木道を歩きながら鑑賞できる。なかにはサンショウバラ(ハコネバラ)やフジアザミなど、富士箱根一帯でしか咲かない珍しい花々も見られる。
湿性花園の水ばしょうの群生
日本の旅トップ 箱根の美術館