日本の旅トップ 諏訪湖周辺の美術館
白樺高原
女の神山と親しまれる秀麗な蓼科山(2530m)をシンボルに、その北西麓一帯に広がる白樺高原。高原の四季を映し出す美しく幻想的な湖、果てしない草原に牛や馬が放牧される雄大な牧場、自然界の不思議と感動いっぱいの自然園、優しいサービス施設で親子連れに人気の高いスキー場など、さまざまな表情の自然の園が広がっている。標高は1,500mを越え、夏でも涼しく避暑には最適。スポーツ環境にも恵まれ、豊かな自然フィールドを大きく駆け巡り、心地よく汗を流す快感を味わえる。一帯にはペンションビレッジもあり、四季多彩な高原の魅力をゆっくり滞在して楽しむのが最高の場所。安らぎとときめきが交差する白樺高原、ゆっくりと心をほぐしてくれるリフレッシュゾーンでもある。呼称「白樺高原」自体が持つ響きも、何となくロマンチックだ。
白樺湖 昭和20年に水田用灌漑溜池として造られた人造湖。周囲6qで東西に細長く、湖畔の白樺が美しい。湖を一周しても徒歩約2時間なので、南白樺湖あたりのお洒落なカフェなどに立ち寄りながら、のんびりと湖畔散策が楽しめる。湖畔全体に都会的な雰囲気のホテル
やショップが立ち並び、遊覧船や遊園地などのレジャー施設も充実。パターゴルフや乗馬、ボーリング、釣り、アドベンチャーカヌー、温泉が充実した白樺湖ファミリーランドもあり、家族で1日のんびりと楽しめるスポットが目白押しのリゾートエリアーだ。
世界の影絵・きり絵・ガラス・オルゴール美術館
水と光、鏡が効果的に使われた影絵や、幾枚もの和紙で作られたきり絵など、幻想的で美しい作品が展示されている。なかでもお馴染みの藤城清冶の、壁全体にわたる高さ9mの影絵の大作はなかなかの迫力でみもの。
藤城清冶の影絵の大作
テディベアー美術館
7,000体のテディベアーが集う世界最大のテディベアー美術館。バッキンガム宮殿や万里の長城など、各国の文化や伝統、物語などを
演出したブースがあり、それにあわせた衣装のテディベアを陳列、愛らしい姿を披露している。お気に入りのテディベアーと記念撮影できるスペースもあり、特に子供達に人気あり。ミュージアムショップも充実の品揃えで、テディベアーファンにとっては財布が心配になる。
女神湖 標高2,530mの蓼科山の北西、標高1,540mにある湖。赤沼平と呼ばれた湿原をせき止めてできた周囲約2kmの人造湖。「女の神山」と呼ばれる蓼科山の姿見のように、優美な山容を映し出す女神湖。湖面に突き出た立ち枯れの白樺が朝霧に浮かび上がる時、夕暮れに光り輝く時、ことさらに幻想的な美しい世界を楽しませてくれる。四季を通じて絵になる風景を演出、写真をやっている者にとっては通年通いたいスポットだ。湖周はレンゲツツジ、スズランなど四季折々の花と香りに包まれ、散策にもぴったり。サイクリング、ボートなどアウトドアーも手軽に楽しめ、夏には花火大会もある。しゃれたレストランやショップが立ち並ぶ女神湖通りを通り抜けると蓼科牧場へと通じている。
神秘的な女神湖と蓼科山
蓼科牧場
蓼科山の北麓に広がる蓼科牧場。春から秋にかけては牛たちが放牧され、のんびりと草を食むのどかな光景を楽しんだり、すぐ近くで触れ合うことができる。そのほか羊、ヤギ、うさぎなど小動物とも触れ合うことができ、子供にも大人気。麓から御泉水自然園入り口にかけてはゴンドラリフト「シャトルビーナス」が運行し、冬は白樺高原国際スキー場として多くの人々で賑う。3kmほど北にある蓼科第二牧場では、広い草原を自由に走り回る馬や牛たちを眺められ、遠く浅間山を望む雄大な風景が展開する。隣接する売店で購入できる新鮮な牛乳やアイスクリームは、格別に美味しい。
[北白樺高原]
長門牧場 女神湖から車で10分、標高1,400mの北白樺高原に、東京ドーム約45個分という広大な草地を有する長門牧場がある。北アルプス、浅間山、蓼科山などの山岳を一望する雄大な牧草地には、約300頭の乳牛が伸び伸びと放牧されている。自然の恵みたっぷり
に育つた乳牛から絞られた牛乳をはじめヨーグルト、チーズ、ソフトクリームなど、どれも新鮮で濃厚な味わい。手作りの天然酵母パン、高原野菜や牧場の乳製品を使った安全で美味しい自家料理も楽しめる。チョット奥に入っているが決して後悔しないスポットだ。
車山高原〜霧ケ峰高原
御泉水自然園 蓼科山の中腹、標高1,830mに広がる自然園は、伏水による湿原を中心に、色とりどりの高山植物、樹林を巡る散策コースが整備され、たくさんの野鳥も生息している。様々な種類の花と多くの鳥たちが集う、緑と水の楽園、と言ったところ。
整備された遊歩道
不思議で幻想的なサルオガセ
蓼仙の滝
霧ケ峰の最高峰、標高1,925mの車山を中心になだらかに広がる車山高原。緑の季節には600種類もの高山植物が咲き誇り、植物を観察するには、まさにうってつけのエリア。特にニッコウキスゲが黄色い絨毯を敷き詰めたように花開く7月は見応えがある。さらに、日本百名山の中でも「遊ぶ山」の代表格と謳われる車山。歌でも歌いながら気ままに歩き、気持ちのいい場所があればその辺に寝転んで雲を眺めたり・・・。漂流の文学者気取りで自分を演出できる。山頂にたどり着けば360度、見渡す限り広がる自然の大パノラマ。この壮大な眺めをもっと気軽に楽しみたければ、空に舞う澄んだ空気を胸に吸い込みながら展望リフトで山頂へ。ここは、自然の中で「でっかく遊べる」高原リゾートだ。
高原を覆いつくすニッコウキスゲ
「日本百名山」より
深田久弥 著ー新潮社発行ー

霧ケ峰の最高峰は車山であるが、それも骨の折れる山でなく、緩やかな斜面をのんびり登って行くうち、いつか三角点に達するといった風である。その細長い頂きから、すぐ真向かいに蓼科・八ケ岳の連峰が手に取るように見えた。殊に夕方、落日を
受けた赤岳が、その名の通り赤く映えた姿は、美しさの限りであった。車山の裾は、どこまでも果てしないと思わせるほど、広い広い草地が伸びていて、その中に踏跡らしいものが幾筋もついていた。そんな八幡の藪知らずのような細道を迷わずに辿れるのは、ヒュッテの主くらいであった。もっとも迷ったところで大したことはない。私など車山へ登る毎に道が違っていた。夏の高原は、背丈ほどあるシシウドの白い花と、ニッコウキスゲの橙色で覆われた。私は外へ出る毎にさまざまの花を摘んできて、それを植物図鑑で確かめるのを楽しみにしていた。
山頂から飛び立つハンググライダー
山頂にある気象レーダー
霧ケ峰高原
霧ケ峰は車山から霧ケ峰にかけてゆるやかに美しい空へと続く緑の高原。草の上をすべる涼風が心地よい初夏、真っ赤なレンゲツツジの群落が高原を彩り始めたのをきつかけに、美を競い合う高山植物は晩秋まで絶え間なく咲き乱れ、素晴らしい世界を楽しませてくれる。国の天然記念物の貴重な湿原群や、日本最古の競技場跡など興味深い場所も多く、ハイキングにも最適。ここはまた、グライダー発祥の地としても有名。一帯には豊かな上昇気流が発生するため、グライダーの練習には絶好のスポットなのだ。霧に煙った白の世界も魅惑的で美しいこの高原は、さまざまな顔を持つロマンチックフィールドだ。
お馴染みの霧ケ峰の風景
[霧の発生について]
霧ケ峰(標高1,700m)には年間を通して諏訪湖(標高700m)から暖
かな南風が吹き上げて来る。同時に多量の水蒸気も一気に運び上げる。しかし、100m上昇する毎に気温は0.6度低下していくため、諏訪湖よりも1,000m高地にある霧ケ峰では、湖上と比べて6度気温が低くなっている。このため水蒸気は急激に冷却され、凝結し、霧が発生する。霧は空中に浮遊する、目に見えないような小さな水滴が光を散乱・吸収して視界を妨げる状態。気象学上「霧」は水平視程1k未満、つまりそれ以上遠くの物が見分けられなくなる状態を指し、「靄(もや)」は水平視程1k以上の状態を指す。また、水平視程200m未満の霧を濃霧という。